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の航空機及び油回収船などであった。
(2) NCGの数年間の活動実績をもとに貢献度評価をおこない、更に改善を図るために北海におけるすべての政府活動について、ICONA委員長を長とするグルーブを任命して調査を進めた。それとともに、オランダ海軍からの不法入国監視、環境保護対策、漁業監視等、政府任務の拡充ならびにこれらを実施するために、海軍の装備能力の利用が望ましいとの提案等を検討の上、北海任務の遂行を1995年6月1日から海軍の指揮下に統合する政府決定をおこなった。
(3) オランダ海軍の指揮下に統合改編
統合改編をおこなった事情等について、NCG長官は次のとおり述べていた。
現在の機構に組織替えした基本的な目的は、従来の複数の任務を巡視船や哨戒機による複合的任務に一本化することにある。例えば、海上警察任務や税関任務は漁業水域や航海レーンの監視と組み合わせて実施する。
しかし、再編成の唯一の理由が「財政支出の成果を拡大すること」にあったというわけではない。それ以外にも次のような重要な問題があった。
○北海における航行やその他の活動(近海漁業など)の進展、
○麻薬取引の増大や不法入国者の増加、
○不法投棄の防止や環境保全のための規制強化の必要、
○規則の国際化
等です。
これらの問題に対処するには効果的な協力が必要である。創設から約10年が経過した段階で到達した結論は、中心となる1つの事務所、すなわちCGCでNCGのすべての活動の計画、管理、調整を行い、さらにそうしたすべての任務の行動管理を一人の人物、すなわちNCG長官の手に集中する必要があり、この人物がすべての参加行政機関に対して責任を取るということでした。一方、これらすべての行政機関はその任務遂行に使用している装備・施設を共同管理の下に置き、それをNCG長官の管理に委ねなければならなくなりました。
そこで、次のような決定が行われた。
〇NCGのすべての任務はRNNの行動指揮の下で行い(海軍式にいえばNL艦隊司令官がすべてのNCG装備・施設の管理運用を行う)、
○その目的を遂行するために将校を任命し、彼はCGCそのものも指揮する。
さらに、次の決定も行われた。
〇CGCの職員は引き続き主に非軍人によって構成するが、少人数化し、防衛文官の身分を与える。
○現在のCGCは2年以内にデンヘルデル(アイマイデンの北方55キロ)の海軍司令部に移転統合する。

 

 

 

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